【仮想通貨】ウォレットの基本を徹底解説!主な種類と仕組みを知ろう!

ウォレット

仮想通貨におけるウォレットとは、手に入れた仮想通貨をしっかり保管しておくための財布のようなものです。取引所に資産を預けていても良いのですが、取引所がハッキング被害に遭ってしまうと、預けていた資産が盗まれてしまう可能性があります。

ウォレットの機能や種類はさまざまで、それぞれにメリット・デメリットがあります。ウォレットによってセキュリティの強さもまったく異なりますので、自分の仮想通貨を守るために、まずはウォレットの基本を確認しておきましょう。

仮想通貨ウォレットって何?財布?口座?

仮想通貨におけるウォレットは、よく財布や口座に例えられます。役割としては同じようなものですが、仮想通貨は実体のない通貨なのに、一体何を入れるんだって話ですよね。

まずは簡単に、ウォレットとはどのようなものなのか、イメージしやすいように、できるだけわかりやすく解説します。

仮想通貨の仕組みをふんわりと解説

仮想通貨は、ブロックチェーン上で生成される通貨です。ブロックチェーン(分散型台帳)とは、世界中のみんなが同じ台帳を使って取引を記録していく仕組みのことを言います。

仮想通貨は実際には存在せず、取引の記録によって所有が証明されます。

これがちょっとわかりにくいところなのですが、仮に私が「100ビットコイン持っています!」と公言したところで、何の証明にもならないわけです。

しかし、ボブが私に「100ビットコインを送金しました」とブロックチェーン上に記録をつけることで、私が100ビットコインを持っているという証明になるのです。この時点で、100枚のコインが手元にあるわけでも、100ビットコインのデータが存在するわけでもありません。

存在するのは、ボブが私に「100ビットコインを送金した」という取引履歴があるだけです。

そして、この取引履歴の証明に使われるのが、秘密鍵(プライベートキー)による署名です。ブロックチェーン上に記録をつけるためには、その通貨を所有する人しか知らない秘密鍵を使って署名する必要があります。

ボブが「私に100ビットコインを送金する」という取引に署名をすることで、ボブの100ビットコインが失われ、私が100ビットコインを持っているという証明になります。これで晴れて私は「100ビットコイン持っています!」と公言することができ、その100ビットコインを自由に使うことができるということなのです。

仮想通貨ウォレットとは何か

秘密鍵を使って署名をすれば、その秘密鍵に紐づく仮想通貨を別の場所に送金することができます。つまり、誰かに秘密鍵を知られてしまうと、その秘密鍵に紐づくすべての通貨をまるまる差し上げることになってしまいます。

ここまでお話をしてカンの良い方はピンと来たかもしれませんが、仮想通貨ウォレットは、秘密鍵を保管している場所のことです。

そもそも秘密鍵というのは、アルファベットと数字が組み合わさった文字列で構成されています。たとえば、以下の文字列は今作ったビットコイン専用の秘密鍵です。

KwVsNYYm8BssZ47mZXz8ML8GFFP4Ka8o4NhAF5YKmLZQeD2WXJcA

ソフトウェアやらハードウェアやら紙タイプやら、いろいろ種類はありますが、結局は秘密鍵を他人に知られないように保護するためのものだということを覚えておきましょう。

なぜウォレットを使うのか

仮想通貨を手に入れるには、基本的には取引所を利用するしかありません。もちろん個人間でも取引はできますが、ほとんどの方が取引所を介して仮想通貨を手に入れていることでしょう。

しかし取引所では、ユーザーの仮想通貨の秘密鍵は取引所が保管しています。たとえユーザー本人であっても、秘密鍵を知ることはできません。これは、その通貨を実質的に所有しているのはユーザーではなく取引所だということを意味しています。

たとえば、取引所がハッキング被害に遭い、ユーザーの秘密鍵が盗まれてしまえば、そこに紐づく仮想通貨はすべて盗まれてしまうことになります。そのとき、わたしたちにできることは一切何もありません。ただ、指をくわえて見ているしかないのです。

これを防ぐために、ハッカーに狙われやすい取引所から、自分が所有する「ウォレット」に仮想通貨を移動させておくことが大切です。取引所に保管している仮想通貨を、セキュリティに特化したウォレットに移動させることで、秘密鍵が盗まれる確率を大幅に減らすことができるのです。

ウォレットの種類

ウォレットは主に、以下の種類にわけることができます。

  • ウェブウォレット
  • ソフトウェアウォレット
  • ハードウェアウォレット
  • ペーパーウォレット

それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分の資産額や投資方法などによって使い分けることが大切です。

ウォレットの種類と保管の仕組み

ウォレットにはさまざまな種類がありますが、大きく4つに分類することができます。それぞれの特徴と、注意点などを紹介します。

手軽に利用できる「ウェブウォレット」

ウェブウォレット(WEBウォレット)とは、インターネット上で秘密鍵を保管してもらうサービスのことです。アカウントを登録すると、その「アカウント」と「運営側が保有する秘密鍵」が紐づけられます。

秘密鍵は基本的に運営側が自動的に発行してくれるので、私たちが知ることはありません。運営側が発行した秘密鍵に対して利用者が仮想通貨を送金することで、その秘密鍵の仮想通貨残高が増えるという仕組みです。

ウェブウォレットでは、秘密鍵の保管に関して、すべて運営側に任せることになります。取引所もウェブウォレットの一種ですが、運営側のセキュリティ対策に依存することになるので、不安要素はたくさんあります。

さらに、もし運営者が利用者の資産を持ち逃げしようとすれば、いとも簡単にできてしまいます。なかには個人で運営しているところもあるので、詐欺的なサイトには十分注意しなければいけません。

無料ですぐにアカウントを作成できるというのは、大きなメリットです。誰でも手軽に利用できるので、少額の保管には良いかもしれません。

多くの人が利用する「ソフトウェアウォレット」

手軽さと安全性を兼ね備えているのが、この「ソフトウェアウォレット」です。パソコンにインストールして利用するため、「デスクトップウォレット」と呼ばれることもあります。アプリをダウンロードして、スマートフォンで仮想通貨を管理する「モバイルウォレット」も、ソフトウェアウォレットの一種です。

無料で配布されているソフトウェアを自身のパソコンにダウンロード・インストールすることで、誰でも簡単に利用できます。秘密鍵はソフトウェアに組み込まれており、基本的には利用者でさえ知ることはできないようになっています。

つまり、もしソフトウェアやパソコンが壊れた場合、その秘密鍵は闇の中に消え去ってしまうということです。しかし「復元パスワード」が用意されいれば、ソフトウェアやパソコンが壊れても大丈夫です。新しいパソコンや別の端末で復元パスワードを入力して、秘密鍵を復活させることができます。

ソフトウェアウォレットには、秘密鍵保管のほか、送金機能やポートフォリオ(資産管理)機能がついているタイプもあります。

なかには、もともとウィルスが仕込まれているソフトウェアもネット上に流れているため、ソフトウェアの選択には注意が必要です。

セキュリティに強い「ハードウェアウォレット」

ハードウェアウォレットは、数ある中でも最強レベルのセキュリティ力を誇る優秀なウォレットです。USBメモリ程度の大きさで、パソコンに挿して使うことができます。

仮想通貨の保管ができたら、パソコンから抜いておけばインターネット上から完全に隔離されるので、ハッキングの被害に遭う可能性が0になります。もちろんパソコンに繋がっている間にハッキングされる可能性はありますが、ウェブウォレットなどと比べると圧倒的に安全です。

ちなみに、インターネットから隔離して保管することを「コールドウォレット」、常にインターネットと接続されている保管方法を「ホットウォレット」と呼ぶことがあります。

さらに、万が一ハードウェアウォレットがハッキング被害に遭ったとしても、端末を直接操作しない限り仮想通貨の送金ができないような仕組みになっています。つまり、ハードウェアウォレットで保管した仮想通貨を盗むためには、ハードウェアウォレットとそれを操作するためのパスワード(PINコード)の現物を盗む必要があるということです。

おすすめのハードウェアウォレットは、対応通貨の種類が豊富な「Ledger Nano S」です。日本の正規店で購入できるので、ウィルス混入の心配がありません。(Amazonや楽天市場などでの購入は避けましょう。)

アナログで保管できる「ペーパーウォレット」

はじめにふんわりと説明した通り、秘密鍵は英数字の文字列で構成されています。つまり、それを紙に印刷しておけば、仮想通貨の保管ができるということです。

たとえば、ビットコインの秘密鍵は「bitaddress.org」で簡単に作成することができます。このようなサイトで秘密鍵を作成し、それを印刷して保管すれば「ペーパーウォレット」になります。また、秘密鍵を印刷せず記憶に刻み込んでおくことを「ブレインウォレット」と言います。(忘れたら終了)

ペーパーウォレットはコールドウォレットの一種なので、セキュリティ面では非常に優れています。しかし紙の劣化や紛失の危険性を考えると、あまりにも大金を保管しておくのはおすすめできません。

ただし、印刷して金庫にでも保管しておけば、何十年と安全に保管できるので、長期保管向きのウォレットです。また、紙状なので誰かにプレゼントすることもでき、お守り代わりにもっているという人もいるそうです。

ウォレットの注意点

仮想通貨ウォレットを使うときに、注意してほしいことがいくつかあります。

秘密鍵の紛失ですべてを失う

ウォレットは、自分で秘密鍵を保管する方法です。その秘密鍵を紛失してしまった場合、そこに紐づいた仮想通貨は闇に消え去ることになります。

秘密鍵は誰も知りません。どこに問い合わせても自分が持っていた秘密鍵を知る人は、一切いないのです。特にペーパウォレットやハードウェアウォレットで保管している場合、そのウォレットを紛失してしまうと、そこに紐づけられた仮想通貨をすべて失うことになります。

 

銀行口座なら、通帳やカードを紛失しても、再発行してもらえます。しかし、秘密鍵の再発行はあり得ません。というより、技術的に不可能なのです。それが不可能だから、ブロックチェーンが安全だと言われているのです・・・。

送金間違いですべてを失う

仮想通貨を移動させる場合、相手の秘密鍵から生成された「アドレス」に対して送金します。もし、送金先のアドレス入力を間違えて送金してしまった場合、送金した仮想通貨は闇の中へ消え去ります。

もちろん一度送信したものをキャンセルすることはできませんし、元に戻すことも当然不可能です。

また、秘密鍵は基本的に、1種類の通貨に対応しています。もし、ビットコイン専用の秘密鍵にイーサリアムを送金してしまうと、そのイーサリアムは闇の中へ消え去ります。

送金アドレスを入力するときはコピペを利用するので、入力間違いよりも、通貨の種類間違いのほうが発生しやすいかもしれません。送金間違いですべてを失うのは悲しすぎますので、仮想通貨の送受金は重々注意して行いましょう。

おすすめのウォレット

仮想通貨ウォレットを利用するなら、ハードウェアウォレットがおすすめです。少しお金はかかりますが、安全性がほかとは別格です。送金機能もついていると、パソコンに挿すだけで別の場所に移し替えることも簡単にできます。

Ledger Nano S(レジャー・ナノ・エス)

その中でも特におすすめなのは、複数の通貨に対応している「Ledger Nano S」です。世界中で認められている数少ないハードウェアウォレットで、日本に正規販売店があります。

[myphp file=’ledger’]

Trezor(トレザー)

「Trezor(トレザー)」は英語表記の公式サイトかAmazonでの購入となります。英語表記の場合、フィッシングサイト(見た目が似ている詐欺サイト)にひっかかってしまう可能性が少なくありません、また、Amazonでは偽物を購入してしまう可能性もあるので、万が一ウィルスが仕込まれていれば、そのウォレットに送金した瞬間にすべてが終わります。

高いお金を支払ってウォレットを買って、さらにそこに送金した仮想通貨まで消えてなくなるなんて、最悪ですよね。Trezor自体は優秀なハードウェアウォレットですが、安全性を考えるならあまりおすすめできません。

また、Trezorはリップルに対応していないというのも残念なポイントです。リップルを保管したいのであれば、Ledger Nano S一択ではないでしょうか。

自分の仮想通貨は自分で守る

仮想通貨を取引所で取引するだけなら、ウォレットを使う必要はありません。しかし、取引所のセキュリティレベルが上がってきているとはいえ、ハッカーのレベルも同じように上がるので、どこまで行ってもいたちごっこは終わりません。

特に長期間仮想通貨を持ち続けるのであれば、ウォレット(できればコールドウォレット)に入れて、少しでも安全なところで保管しておきたいものです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました